津波に襲われ不明の愛犬 9ヵ月半ぶり、涙の再会
2012年01月20日
宮城県山元町で東日本大震災の津波に襲われ、行方不明になった犬が昨年12月下旬、9カ月半ぶりに飼い主の元に戻った。犬好きの近所の住民が保護していた。元気に散歩している姿を飼い主が偶然見つけ、涙の再会を果たした。飼い主は「まさか生きていたなんて…。奇跡だ」と感激している。
飼い主は、山元町で焼鳥店を経営する工藤瞳さん(54)。9歳のオスの愛犬「ジャキ」と再会した。
昨年3月11日、工藤さんは仕入れ先の亘理町内で地震に遭い、山元町高瀬の自宅に急いで戻った。ジャキは犬小屋で鎖につながれていた。長女が見当たらなかったため、「まず娘を捜そう」と店に向かった。
途中で長女と出会い、ジャキを助けに自宅に戻ろうとしたが、既に津波が襲来し、諦めざるを得なかった。2階建ての自宅は1階部分が浸水し、犬小屋は跡形もなく流された。工藤さんは「あのとき、ジャキを連れて行けばよかった」と何度も自分を責めた。
再会したのは昨年12月26日の早朝。工藤さん一家が修理をほぼ終えた自宅に、震災後初めて泊まり、店に戻ろうと車で出発した直後だった。
見知らぬ男性と散歩する白い犬。「ジャキに歩き方がそっくりだった」という。工藤さんが車を降りて近づくと、犬が駆けだし抱きついてきた。「よく生きていたね」。涙が止まらなかった。
保護していたのは、近くの無職菅野長徳さん(68)。震災翌日、自宅近くで泥だらけの犬を連れた青年に「犬が離れず困っている」と相談され、その場で引き取った。飼っていた犬が2カ月前に死んで、犬小屋や餌がまだ残っていた。
「海の方から来たため、飼い主は津波で亡くなったのだろうと思った」と菅野さん。偶然にも、工藤さんの焼鳥店と同じ「仁(じん)」と名付け、大切に育ててきた。
菅野さんは「再会の場面で甘えたような犬の鳴き声を初めて聞き、工藤さんが本当の飼い主に間違いないと分かった」と話した。工藤さんは「ジャキは死んだとばかり思っていた。いい人に巡り会えて幸運だった」と感謝している。
飼い主は、山元町で焼鳥店を経営する工藤瞳さん(54)。9歳のオスの愛犬「ジャキ」と再会した。
昨年3月11日、工藤さんは仕入れ先の亘理町内で地震に遭い、山元町高瀬の自宅に急いで戻った。ジャキは犬小屋で鎖につながれていた。長女が見当たらなかったため、「まず娘を捜そう」と店に向かった。
途中で長女と出会い、ジャキを助けに自宅に戻ろうとしたが、既に津波が襲来し、諦めざるを得なかった。2階建ての自宅は1階部分が浸水し、犬小屋は跡形もなく流された。工藤さんは「あのとき、ジャキを連れて行けばよかった」と何度も自分を責めた。
再会したのは昨年12月26日の早朝。工藤さん一家が修理をほぼ終えた自宅に、震災後初めて泊まり、店に戻ろうと車で出発した直後だった。
見知らぬ男性と散歩する白い犬。「ジャキに歩き方がそっくりだった」という。工藤さんが車を降りて近づくと、犬が駆けだし抱きついてきた。「よく生きていたね」。涙が止まらなかった。
保護していたのは、近くの無職菅野長徳さん(68)。震災翌日、自宅近くで泥だらけの犬を連れた青年に「犬が離れず困っている」と相談され、その場で引き取った。飼っていた犬が2カ月前に死んで、犬小屋や餌がまだ残っていた。
「海の方から来たため、飼い主は津波で亡くなったのだろうと思った」と菅野さん。偶然にも、工藤さんの焼鳥店と同じ「仁(じん)」と名付け、大切に育ててきた。
菅野さんは「再会の場面で甘えたような犬の鳴き声を初めて聞き、工藤さんが本当の飼い主に間違いないと分かった」と話した。工藤さんは「ジャキは死んだとばかり思っていた。いい人に巡り会えて幸運だった」と感謝している。
Posted by 編集長 at 01:49│Comments(0)
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